身代わり婚~偽装お見合いなのに御曹司に盲愛されています~
「専務室で二人が話していたんだけど、少し扉が開いてて……、私は閉めようと近づいたんだけど、ついつい聞いちゃったの」
少し恥ずかしそうに明日香は言ったが、私はそんなことはもうどうでもよかった。

悠人さんは結婚しなければいけない。

その相手はお見合いでも、更科さんでもよかったのだろう。
もしかしたら更科さんが結婚を渋っているから、あのお見合いをなんとでも成功させなければいけなかったのかもしれない。
だから相手は変わってしまったけど、私にあの優しさや甘さをみせていたのだろうか?
今まではすべて偽りだったのだろうか?
言葉もキスも抱き合う事も、すべて結婚して社長になるためだった……?

放心状態で、私はそんなことがぐるぐると頭を廻る。
今までの悠人さんを見ていて、そんなことを信じたくなかった。
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