身代わり婚~偽装お見合いなのに御曹司に盲愛されています~
お姉ちゃんならきちんとブランド物の高級なチョコレートを上げるはずだ。
「俺はそれでもいいよ?」
今度はクスクスと笑い声をあげる大村さんを、私は睨みつけた。
「なんかバカにしてますよね?」
ようやく気付いた私は、ムッとしつつもこれでいいと内心思っていた。
「いや、聞いていた印象と違って可愛くて、俺としては嬉しいよ」
ポンと柔らかく大村さんの手が頭に触れる。

あれ……?
何か方向がまずいことに……。

お姉ちゃんみたいなキャリア志向の女の人がお見合いの相手じゃないと困るんじゃないの?
そんなことを思いながら、なおも笑う大村さんを私はポカンと見上げていた。

「くれるの?」
なおも言葉を続ける大村さんに、私はそのクマをそっと戻すと咳ばらいをした。
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