身代わり婚~偽装お見合いなのに御曹司に盲愛されています~
しかしここでハタと思い出す。今日は“私とは合わない”そう思わせなければいけないことを。
それであればもう嫌われようが、大村さんになんと思われようがどうでもいいのではないか?そんなことが頭を過る。

「見てもいいんですか?」
反応を伺うように聞けば、蕩けるような甘い笑顔で「もちろん」と返事をされ自分の顔が真っ赤になるのがわかった。
それをごまかすように、私は店内におかれたハートのクッキーやキャンディーが入った可愛らしいクマの瓶を手に取る。

「かわいいけど、それってバレンタイン用だよね?ということは俺がもらえるってこと?」
当たり前だが、1月終わりのその店内はバレンタインのプレゼントで溢れていた。

「え?あの。こんなのじゃなくて……」
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