身代わり婚~偽装お見合いなのに御曹司に盲愛されています~
そのままスルリと悠人さんの横を通り過ぎると、自分の部屋へと向かおうとする。
「彩!待て!」
急にするどい言葉を掛けられて、私はピタリと足を止める。

「どうしたんだ?」
そう聞かれるのは当たり前だろう、いつもと態度が違うのは自分でもわかりきっている。
「ちょっと飲みすぎたみたいで」
「じゃあ、なんで俺をみない?」
その言葉に、私はそろりと振り返ると悠人さんを見た。
視線が交わると、何とも言えない気持ちが襲う。
やはりこの人に見つめられると、なにも考えられなくなってしまう。

「どうして私と一緒にいるの?」
零れ落ちるように言った私の言葉の意味がわからないと言った表情の悠人さんは、私との距離を詰める。

「じゃあ彩はどうして俺といる?」
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