見ツケテ…
「館下先生に認めさせて、しっかり供養させようよ! そうすればきっと終わるから!」


美奈の言葉にあたしは頷く。


ただ、どうやって供養させるのかが問題だった。


今日あたしたちは館下先生が犯人だと思われる危険な目に遭っているが、本人の姿を見ていないのだ。


館下先生は常にあたし達から身を隠し、遠くから攻撃してきている。


あたしたちにバレないよう、接触しないようにしていることは明らかだった。


「館下先生は、あたしたちに近づくと赤ん坊の霊に殺されると思ってるのかもしれないね」


昨日、あやうく命を落としかけているのだ。


あたしたちが赤ん坊の霊を連れて来てしまったことに、館下先生は気が付いているかもしれない。


「あれ、恵梨佳たちじゃん」


後方からそんな声がして振り返ると、クラスメートの数人の女子が渡り廊下をこちらへ向かって歩いてくるところだった。
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