愛され秘書の結婚事情
七緒は私服のワンピース姿で、その上に持参したエプロンを身につけていた。
春らしいモスグリーンの明るいワンピースの上に、白地に草花が淡い色で描かれた、北欧風ボタニカルな柄のエプロンをつけた七緒は、ファッションだけでなく、その全てが一変していた。
黒く真っ直ぐなストレートのロングヘアは、艷やかな黒はそのままに、毛先をふんわりとカールさせ華やかさが増している。そのパーマで軽やかになった髪を、今は料理のためか白いシュシュで一本に纏めていた。
いつもファンデーションとアイブロウ、ノーカラーのリップのみで済ませていたメイクは、プロの手によるものか、彼女の顔立ちをまるで別人に仕上げていた。
ピンクブラウンのアイシャドウにアイライナーとマスカラの相乗効果で、目元は印象的な力強いものに仕上がっている。
ピンクのチークで柔らかさを増した顔立ちを、マットなローズカラーのリップで引き締め、彼女が持つ凛とした雰囲気を女性らしい艶のある印象に変えていた。