社長の溺愛にとかされて
「好きな人に振り向いて欲しいって、素敵じゃないか?
 それで上場企業にまでするんだから、玲緒奈ちゃん罪だよね」

本庄さんの言葉が心に刺さる。

好きだと言ってくれていた、本気だと。

分かっていたつもりだけど、分かってなかったのかもしれない。

自分ばっかりだと、ついつい俯き加減になる。

そんな私の肩をぽんと叩いて。

「社長の事、幸せにしたって」

慎也を幸せに・・・・

そんな事考えた事なかった、私といて、慎也幸せ?
私も誰かを幸せにできる?

昨日の事を思い出す。

一日時間を巻き戻したい。

後悔が頭をよぎったが、もうどうしょうもない事も自分で分かっている、
慎也の幸せより、弱い自分を守る方をとったのだ、この苦しみは自業自得。
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