社長の溺愛にとかされて
時間は9時45分、ふと思い、玄関の戸を開ける、
すると真っ赤な車を見つけ、ふっとなる。

慎也の事だから、時間をきっちり守る、
早めに来て、待っててくれてるかもと思ったら、
その通りだったので、あわててバックを持ち、家の鍵を手にする。

心臓がどきどき言って、私の体温絶対2度程上がっていると思う、
そう感じながら、赤い車に向かう。

スマホを睨むように見ている慎也に、コンコンと窓をノックする、
するとはっとして、驚いた顔の慎也が、あわてて車から降りてくれた。

「どうしたんだ?時間はまだだろう?」

「ふふふ・・・待ちきれなくて」

そう言って笑う私に、慎也も笑顔になる。

「ま、いいや、乗って」

「はーい」

そう言って助手席に乗る。

相変わらず、変な椅子と思いつつ、シートベルトを付ける。
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