社長の溺愛にとかされて
次に、慎也の服を見る事に。

普段男性物の服を見る事はないので、慎也の秋物の買い足しに付き合って、
自分の好みが取り入れられるのが、嬉しかった。

「慎也ってシンプルな服が好きなの?」

「うーん、好きって言うか、何でも合わせやすいから」

「あんまり拘りないタイプ?」

「そうだな、このブランドが好きとかはないな」

「ふうん」

「唯一のこだわりは、子供っぽくなくて、おじさんっぽくないって事かな」

「今風の若者って感じかしら」

「若いか?」

「若いわよ」

「そうかな?」

「そんな事言ったら、ほとんど同じ年の私、若くなくなっちゃうじゃない」

「あ、はい、若いです」

そう言って、くすくす笑う。
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