社長の溺愛にとかされて
そう言いうと、少し困った顔をする。

「どうしたの?あの鞄気に入ってるって言ってたよね」

「う・・・うん、そうなんだけど・・・・・」

しばらくの無言で、もしかしてと思う。

「鞄・・・捨てたとか?」

申し訳ない顔をして、慎也が頷く。

「ごめん、あの鞄本当に気に入っていて、結構無理に使っていたんだが、
 ほら、色か白だろ?汚れとか日焼けが気になって、思い切って処分したんだ」

その言葉にがーんとなる、
慎也が大事にしていた鞄に合うと思って、キーホルダー見つけた時、
本当に嬉しかったのに、その気持ち全てがしぼんでいく。

「私、すっごいかっこ悪い」

「そんな事ない!凄い嬉しいよ」

慎也があわてて否定してくれる、慎也の気遣いを嬉しく思いながらも、
気持ちは沈んだままだった。
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