契約結婚の陰に隠された真実の愛〜言葉に出来ない気持ち〜
第十六章 二度目のプロポーズ
夫婦でもない、恋人でもない彼との生活が始まった。彼は相変わらず私を求めた。

私はあることに気づき、急に心配になった、彼は避妊しているのだろうか?
もし二人のこの関係で妊娠したら、私はどうなるのだろう。

彼は結婚に向けてお見合いをしている、夫婦の時は彼の気持ちを言葉にして伝えてくれた、でも今は私をどう思っているのか全然わからない。
ただ都合がいいだけ?

ちゃんと聞かなくちゃ、私は彼に聞いた。

「柊さん、あのう、ちゃんと避妊してくれてますよね?」

「してねえよ」

「えっ、困ります、もし妊娠したらどうするんですか」

「産めばいい」(結婚して二人で育てよう)

「産めばいいって、私一人じゃ育てられません」

なんか涙が出てきた、勝手すぎる、散々振り回して、彼が結婚決まったら私はまた一人になる。
でもこれも自業自得、全て私が悪いんだ・・・
私はどうしていいかわからず、今までにない位に取り乱した。

「亜実」

彼は取り乱して泣きじゃくる私を抱きしめてくれた。

「心配するな、大丈夫だ、俺を信じろ」(やはり、俺の気持ちを言葉で亜実に伝えないと、亜実は俺に不信感を抱くな)

彼は優しくキスをしてくれた。
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