ラヴシークレットスクール ~消し去れない恋心の行方



「だから、スキを受け入れてもらう、受け入れるという関係ではなく、お互いにスキなんだという関係なんだろうな・・・」


受け入れてもらうとか受け入れるとか
そういう無理のあるスキのベクトルなんかじゃなくて

お互いにスキというごく自然なベクトル

ずっとずっと片想いしていたあたしにとって
入江先生への想いは叶わないと思っていて
それはずっと自分の手に届かないところにあるものだと思ってた

それが今
入江先生とあたしの間にあるんだ

手の届いた今、そしてこれからの未来
ずっとずっとそれを大切にしたい


それを大切にできる自信が
あたしにはある

16才の頃からずっと彼があたしの心の中に
ダイスキな人だって棲みつづけているから・・・・・



『じゃあ、自信持って言います。』

「ああ・・・聞かせてくれ。高島の自信を。」



離任式という公の場に構うことなく、彼があたしへの想いを語りかけてくれたにように
あたしもちゃんと伝えなきゃ

自分の中にずっとある自信を・・・・
そして
自分の中に芽生え始めた気持ち・・を・・・・



『あたし、ずっとずっと入江先生の傍にいます。』

「・・・・・・・・・」

『だからもう、いっそこのまま・・・・』


今日はひとりで家に帰りたくありません
このまま一緒にいたいです

学校で一緒に居られなくなってしまった今
一緒にいられそうな時間を
簡単には手放したくないんです

想いが通じ合った今だからこそ
両想いという感覚をじっくりと味わいたいんです


それってあたしだけの
我儘・・・ですか?




「・・・・するか。」

『えっ?!』



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