身長差30cm、年の差12才、この恋あり
ご機嫌斜めな美莉は、俺が近づこうとすると逃げる。


だから、俺はわざと近くに行く。



「聖夜、それ以上近づかないで。」



「どうして。 」



「だって、すぐキスするんだもの。」



「美莉は、キスが嫌なのか。」



「私たちは、まだ恋人同士ではないんだよ。」



「キスなんて、挨拶みたいなもんだぞ。」



外国では挨拶と同じだし、道端て結構してると思うけど。


益々ご機嫌が悪くなったようで、俺を見ようともしない。



「ここは日本だから、挨拶でキスなんかしない。」



「キスは俺の愛情表現。」



あり得ないみたいな顔をするなよ。



俺は好きな女が近くにいたら、抱き締めてキスしたい。


この腕の中に閉じ込めて、毎日愛してると囁きたいんだよ。


悪いか。


俺に少しは興味を持ってくれ。


そうやって、無視を決めるのはやめろ。


美莉には俺のの考えが通じそうもない。


次の作戦でも考えた方がいいかもな。


こんなに、手のかかる女は始めてだ。



「聖夜、佐々木さんたち遅いね。」



美莉の奴、話を変えたな。


「美莉は俺の事嫌いなの。」


「嫌いじゃないよ。嫌いなら一緒にいない。」



よし、よし、一歩進んだ。



「じゃ、好きになれそうか。」


何で、直ぐに答えられないんだよ。



イライラする。



「今日佐々木さんたちが来たら、返事をするつもり。」



「美莉の気持ちが聞きたい。佐々木さんたちが来なくても関係ないだろ。」


なんで、佐々木さんに拘るんだ。


俺の気持ちはいつも無視なのか。


情けなくて、俺が泣きたいよ。


「聖夜、ごめんね。お願いだからもう少しまってほしいの。」



分かった、分かったよ。



惚れた弱味ってやつかな、美莉の頼みを無視することは出来ない。


ここまで待ったんだから、待ちますよ。


いくらでもまってやる。


早く来てくれよ。


佐々木さん。








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