身長差30cm、年の差12才、この恋あり
美莉をからかいながら、部屋を綺麗に片付けた。


片付けたのは全て俺だけど。



美莉は必死に片付けてる俺を見て、ワー、キャー、叫んでただけ。



ゴミ出しもしたことがなくて、部屋の掃除はお姉さんが掃除業者に頼んでいた。



掃除機の使い方を教えようとしても。



「覚えたくない。」



「どうして。 」



「掃除が嫌いだから、するつもりはないの。」



何でも、嫌いだで片付けるなよ。


少しは努力しようとか、思わないのか。


「これから、店の掃除もあるし、掃除機の使い方覚えた方がいいぞ。」


「お店の掃除は頑張るけど、家の掃除はいい。家の掃除は聖夜がしてね。



又、家に来てもいいって事だな。



よし、分かった。


家の掃除は俺が来てやるよ。



俺は嬉しくて顔がにやけた。



「おお、分かった。家の掃除は俺が来てやるよ。」



「聖夜、ありがとう。」


嬉しくて、本当に泣きそうになった。


今日限りこの家に来れないなら、美莉にどう近づこうかと考えていたし。


嬉しくて、又、美莉を抱きしめたい気持ちを必死に押さえた。



これからも美莉のマンションに来ていいと思うと、顔が自然とにやけた。



美莉を抱きしめたい。



その時インターホンが鳴った。



「聖夜、佐々木さんたち来たよ。」



何故か俺を先に行かせ、後ろについてくる美莉。



ここはおまえの部屋だろうが、何で俺が出るんだよ。



いいから、いいからって、美莉が後ろから俺を押した。



「佐々木さんの彼を知らないから、声かけ辛いの。聖夜は大丈夫でしょ。」



「分かりました。俺が出ればいいんですね。」



俺は本当に美莉に弱いとつくづく思う。


嫌だとは言えないし、どんな頼み事でも聞いてやりたくなるのだ。


俺って、こんなキャラだったのか。














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