令和のお殿様~七島くんのご所望

土曜日。

学校も休みなので、ベッドでグズグズと寝ていた。

ーーー昨日は散々だったな。イケメンとはいえ馬鹿だね、あれは。勉強が出来ても顔が良くても、あれはおかしな奴だ。

ポリポリとお腹をかいて、暑さに顔を歪めた。

ーーーしっかし暑いなー。エアコンつけよっ

寝ぼけて瞼を閉じたままサイドテーブルに手を伸ばしたが、どこを探ってもリモコンに手が届かない。

ーーーおかしいなー。夜、ここら辺に置いたのに。

暑くてたまらないのにエアコンのリモコンがみつからなくて、ようやく重たい瞼をあけた。

すると、ベッドの横に誰かいるのが見えた。

ーーー足だ。

ベッドの横に足があった。

目の前に見える足は、ベージュのチノパンを履いている。

私は、恐る恐る目の前の足から徐々に上へ視線を動かしていった。

そこには……


「!!うわっっっっっっ!!なに?!うえっ、嘘でしょ!」

驚いて飛び起きた私は、タオルケットを掴んで身体を覆い壁際へ飛んだ。

ーーーでたっっっっ、リアル七島っ!!

「なに?えっ、なんでなんで私の家に?!!」

信じられない事態だった。

リアルに七島が私の家にいた。しかも、私の部屋の中。

更には、私のベッドの横にだ。

< 11 / 11 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

♥♥♥危険なアフタースクール〜♥♥♥

総文字数/45,811

ファンタジー206ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
雷馬は ニッコリ微笑んで すみれに 顔を近づけた。 額が ぶつかるくらいに 近づくと 「・・・試したい・・・ いいか?すみれ」 低くて甘い声を発した。 「え?なに?」 「お前とのキス・・・ きっと・・・・」 きっと 極上のキスが すみれとなら 味わえるはず。
1日だけの恋~10月25日夜完結~

総文字数/36,240

恋愛(純愛)90ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
初めて見たときの胸の震えを 今でもはっきりと覚えている。 『初めて見たときから、 あなたが好きです』 人は、自分でも知らないうちに 恋に落ちている瞬間がある。 夢のように満ち足りた幸せな瞬間があれば、この先の人生も生きていける。 あなたに会えて良かった。 この先もずっと忘れない。 忘れられない。 例え1日の恋人でも…… あなたが好きです。
《クールな彼は欲しがり屋》

総文字数/67,552

恋愛(オフィスラブ)106ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
なぜ、私だけが うまくいかない訳? 二度と会わないと思っていた人だった。 それなのに、異動した先にいた上司は....。 ついてない日常しかなかった春川 慶子。30歳。 塩顔なイケメン課長、沢田 健太郎。35歳。 クールで意地悪な課長に振り回される慶子に 果たして幸せな日常が訪れるのでしょうか?? ラストまで、たびたび直し入ります。 あらっと思い直すことがあります。 ご了承くださいませませ。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop