ねぇ・・君!
夫を守る守護石【後編】
英明の誕生日プレゼントを買った清香は、
自宅に戻っていた。
「ただいま、戻りました」
「おかえりなさい」
「憲司を見てくれて
ありがとうございます」
「いいのよ、私たちは
孫に会えてうれしいの。
それよりも英明の
誕生日プレゼントは買えたの?」
「はいっ、このプレゼントは英明さんが
家に帰ってきた時に渡そうと思います」
「英明が喜んでくれるといいわね」
清香が英明の両親を
家に呼んだのは理由があった。
今日は、英明の誕生日である。
今夜は、憲司を入れた家族だけでなく
英明の両親を入れてパーティーをしようと
清香は考えていたのだ。
そのために清香は、
英明の好物を英明の母から
教えてもらおうと思っていた。
「清香さん、英明の好物を教えるわね」
「お願いします」
清香は、英明の母から
カルボナーラを教えてもらっていた。
清香自身、パスタ料理をつくるが
カルボナーラは初めての試みであった。
「英明に特別の日に
カルボナーラをつくったのよ。
つくっている時が懐かしいわ」
英明の母と一緒に
清香はカルボナーラをつくっていた。
「ただいま」
「おかえり」
「おやじ、来ていたのか。おふくろは?」
「今、清香さんと一緒に台所にいるよ」
英明が仕事から帰ってきた。
英明の好物ができあがった時、
清香はカルボナーラを含めた料理を
客間に運んでいた。
「あなた、おかえりなさい」
「ただいま、今日は何の日だ?
おやじとおふくろが来ているが
何か特別なことあったのか?」
「あなた、自分の誕生日を
忘れたんですか?」
「えっ?オレの誕生日?」
「そうよ、今年は憲司と一緒よ」
「そうか、日頃の忙しさで忘れていたよ。
清香、ありがとう」
「さぁっ、お夕飯を食べてから
ケーキを切るからね」
それから、英明は愛妻清香と息子憲司
そして自分の両親と一緒に食事をした。
清香が英明の母から教わった
カルボナーラは英明に喜ばれていた。
「久しぶりにカルボナーラを食ったよ」
「よかったわ、喜んでもらえて」
そして、食事が落ち着いた時に清香は
冷蔵庫に入れていたケーキを出してきた。
そして、英明の両親がいる前で
清香は誕生日のプレゼントを渡した。
プレゼントを開けた英明は喜んでいた。
「これ、オレの誕生石だよな?
それに、ドレスシャツとネクタイも
オレの好きな色だよ」
清香が雪恵に見立ててもらった
甲斐があった。
「ステキなプレゼントね。
英明、よかったわね」
英明の母から労いの言葉をもらった。
英明は両親のいる前で
家族を守っていこうと決意をした。
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