幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
昼ご飯を食べようと教室に向かっていると、女子たちに呼ばれた。

どうせ玲音絡みだろうな。

「香月さん、玲音様と付き合ってるらしいわよね」

「それなら、あなた細工しかねないわ」

何の話?

「とぼけた顔をしても無駄よ!あなたは毎年恒例の恋愛イベントでインチキするんでしょ!!」

「しませんよ!」

「嘘ね」

そんなきっぱり言わなくても……。

「だからさ、一旦消えて欲しいの」

「終わったら迎えに行くから安心して」

え?

ある女子が私の頭に手を置いた。

やばい!

そう思った時にはもう遅かった。

私は魔力で気を失ってしまった。
< 278 / 328 >

この作品をシェア

pagetop