幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
それから、お互い無言のまま寝る用意をしていた。

そういえば、一緒に寝てるんだっけ。

私の方が早く寝てしまおうと思っていたのに、ばったり玲音と被ってしまった。

「玲音………」

「お前、何気にしてんだよ。早く来いよ」

玲音はそう言って、玲音の隣の空いたスペースを叩いた。

「………うん」

私はおそるおそる毛布に入った。

玲音は私に背を向けて寝ている。

私も言い過ぎたし、謝ろう。

「ごめんね。さっきは言い過ぎた。迎えに来てくれてありがとう」

「………おう」

それだけしか言ってこなかった。

でも、なぜか嬉しくてすぐに寝てしまった。
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