幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
「え、いいの?」

「うん。僕はりりさんと行ければいいから」

ん?

聞き間違いかな?

「ありがとう」

とりあえず笑っておいた。

「またね」

「うん」

晴くんはわざわざ洋館近くまで送ってくれた。

さすがに洋館には連れていけないし。

洋館の扉を開けた。

真っ暗で音もしなかった。

「玲音?」

玲音からの返事は無かった。
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