かすみ草の花束を。
「ははっ…うん、そうだな……
本物のプロポーズは、未来まで待ってて」
髪の毛を触られ耳元で囁かれた言葉に、胸が尋常じゃなくときめいているのがわかる。
キュンなんてものじゃない、ギュンギュンくるのだ。
「先輩…すき…だいすきです……止められなくてごめんなさい……それでも黒崎先輩が、だいすきで……ーーっ…!」
その瞬間、先輩の唇が私の唇に重なった。
初めてしてもらったときよりも長いキスに、今度こそ置いてけぼりじゃなく、私はゆっくり目を閉じる。
先輩の唇から感じる柔らかくて温かい感触に、静かに鼓動が速くなっていった。
これは、私と同じ好きの気持ち……ーー
「黒崎先輩…」
「ん?」
「私は生まれ変わっても、また先輩に恋してしつこいと思うんですけど…いいですか……?」
「…なんだそれ…来世の話?」
そう言って、ふはっと吹き出す黒崎先輩がまた愛おしくてたまらない。
「いいけど、他の男に目移りすんなよ」
「しませんよ…!」
「わかんねーだろそんなの」
「黒崎先輩っ!」
「なんだよ…」
「今までも、今も、これからもずーっと…私は黒崎先輩のことが、大好きです…っ!」ーー