かすみ草の花束を。


ただ、黒崎先輩にどう思われていても、迷惑がられていたって、昨日約束したお弁当を先輩に届けたかったんだ。

先輩はその私の気持ちまで拾ってくれた。
優しく包んでくれた。


「うぅ…先輩…ありがとう…っ」


やっぱり先輩は優しい人。


すき……

大好きすぎて、もうどうしたらいいかわからない。


どうしてそんなに、かっこいいの?


私のこと、面倒なんじゃないの…?


嫌いなのに、助けてくれるの…?



ねえ、先輩…


私、もっと


先輩のこと好きになっちゃうよ……?




「…先輩…」



「…なに」




「……すき…


…大、すき……」




…はっ! 私、今何を…!?



「……っ…」



先輩は目を見開いたあと、すぐにその目はそらされた。


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