どうも、弟です。

向かった先は屋上。

立ち入り禁止って書いてても関係ないんだよね。

俺を追いかけてきたリュウも、俺の横に座ってきた。


「なあ雪、マジであの実力テスト以降元気ねえよな?どした?」

「………」


まじか。

気づいてたのかリュウ。


「オイ雪、まさか永遠フレンズの俺が、お前の異変に気づかないとでも思ってたのかよバカ雪!!」

「おもってた」

「明らかにあのキレイな姉ちゃん関係だろ!あれは雪が悪いぞ!ブスとか言うから!!」

「………」


この野郎。

さらっと傷口にタバスコ振りかけやがって。


「……あの姉ちゃんのどこがブスなんだよ!ブスって言っていいのはマジなブスだけだって親父が言ってたぜ?」

「……だよなあ…」

「え?」


一花は、キレイになった。

なのに、なんで俺、またブスとか言っちまったんだろ。


なんで一花の前だと、優しくできないんだろう。



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