どうも、弟です。

「……っ」


机の上に鞄をドンッと置き、中からファイルと筆記用具を取り出す。

ファイルに挟んでいる数々のプリントの中から、志望校のプリントを抜き取ると、私はそれを見つめながら椅子に座った。


「…なによ…っ」


嘘つき。

月形くんの嘘つき。


わかってるよ、私がブスだって事くらい……!!


「……っ」


プリントを持つ手に、力が入る。


「…てやる………」


志望校の欄に書いていた文字を消しゴムでごしごしと擦って消していく。

そして、今度はボールペンを握った。


もう、迷いなんて無い。


「………綺麗になって、見返してやる……!!」


できあがったプリントを持って部屋を出た私は、今度はドタドタと音をたてて階段を降りていく。


「……お母さん!!」

「えっ!?今度はなあに!?」


リビングにいたお母さんは、びっくりした顔で私を見た。


そんなお母さんに、プリントを突きつけて叫んだ。


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