どうも、弟です。

こんなに苦しいの初めてなんだもん。


雪くんの前だと自分が自分じゃないみたいにコントロール効かないし

気づいたら、言いたくないこと言っちゃうし


秋くんの前では少しでも可愛くいたいって思うのに

雪くんが目の前にいるとそんなこと考える余裕なんてなくて

雪くんの行動一つ一つに、嬉しくなったり苦しくなったり、切なくなったり、私の方が年上のはずなのに、余裕無くなったり……


「……あ」


そこまで思って、はっとした。

雪くんも、私に同じ事言ってた。


『誰かのことで、こんなに一杯一杯になったり、焦ったり、嬉しくなったり、しんどくなったりするの……初めてなんだ』



「……っげほ、げほ…!!」


雪くんの言葉を思い出して思わずゴクンと唾を飲み込んだ。

それが変なところに入って、今度は引っかかったものを必死に取り除くように咳をする。


「一花、大丈夫!?」

「うう……死ぬかと思った……」


すみれに背中をさすってもらい、ようやく息ができるようになった。

はあ、苦しかった……。



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