嘘つきシンデレラ



否応なく、両手を離されたさとみは、





今度は、葛西の肩を抱きしめる。





葛西が軽々とさとみを片腕で支え、





もう一方の手を、さとみの顔に添える。





その手は、もっとキスを受け入れられるように、





さとみを上に向かせた。





「はあ」





さとみなのか、葛西なのか。





二人の吐息が聞こえる。





まるで、離れたら奪われるかのように、





葛西が性急にキスを深めていく。




いつのまにか、続き部屋のドアが開けられて





潤んだ目のさとみがあおむけで、





葛西を見上げる。




さとみの顔をはさむように置いた葛西の手で、





ベッドがきしむ。



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