嘘つきシンデレラ



話は終わったと、社長が立ち上がる。




「あ、あの待ってください。私どうしても」




口もはさませないスピードに、




さとみが慌てて、訴えようとする。




振り返った社長の目は、氷のように冷たかった。




「あなたが、二重に働いた理由や、説明なんて



会社には一切関係ない」




冷酷な社長は続ける



「興味もない」



「雇用解除。これが会社の決定です」



とりつくしまもない、社長の声。



どうしよう。どうしよう。



話も聞いてもらえない。



こんな数分で、終わってしまうの。



どうしよう



パニックになりそうな




さとみ。






頭の中に  一つのことだけ  浮かぶ。


< 9 / 248 >

この作品をシェア

pagetop