嘘つきシンデレラ
話は終わったと、社長が立ち上がる。
「あ、あの待ってください。私どうしても」
口もはさませないスピードに、
さとみが慌てて、訴えようとする。
振り返った社長の目は、氷のように冷たかった。
「あなたが、二重に働いた理由や、説明なんて
会社には一切関係ない」
冷酷な社長は続ける
「興味もない」
「雇用解除。これが会社の決定です」
とりつくしまもない、社長の声。
どうしよう。どうしよう。
話も聞いてもらえない。
こんな数分で、終わってしまうの。
どうしよう
パニックになりそうな
さとみ。
頭の中に 一つのことだけ 浮かぶ。