愛は惜しみなく与う③

「あたしを巻き込んだんは、お前らやろ!」


あたしが何したっていうねん
解放してくれるなら……してよ

悔しくて涙が溢れる
意味分からん。なんでこんな事言われなあかんのか


「あ、んちゃん」


あたしの上に寄り掛かっていた紗羅ちゃんが声を出す

小さな声に耳を傾けようとした時、身体に振動が伝わる


「や、やめてよ!」


水瀬はあたしに話しかけようとした紗羅ちゃんの背中辺りを蹴飛ばした

頭はあたしに乗っかっていた為、振動が伝わる

咄嗟に紗羅ちゃんの身体に覆いかぶさる


わけわからんやん


仲間じゃないの?


「へぇ?この女のせいで、捕まってるのに庇うの?よくわかんないね、君」

「うっさい!あんたこそ仲間やないの?なんでこんな事するんよ」


ゲホゲホと苦しそうにむせる紗羅ちゃんを、まるでゴミでも見るような目で水瀬は上から見る



「その女は用済みです。好きな男のために良くやりますよ」


鼻で笑う水瀬は、紗羅ちゃんの髪を掴み立たせようとする。
必死に上に覆いかぶさり、水瀬の手を引き剥がす

なんて力や…

水瀬の手からはハラリと紗羅ちゃんの髪が数本落ちる

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