あなたと。

✲過去✲



結実を保育園に送り届けて
私もこれから通う高校に来てみた。
夏休み明けの転校ってことでここで過ごす方が
短いんだけど。
私も結実も変な時期の転校になってしまった。

全てが変わってしまった私たちの生活。
始まりは両親の死からだった。

私の両親は結実が生まれる前に亡くなった。
病気でも.事故でも.自殺でもない。
私の両親は人違いで殺害されてしまったんだ。
その時.私はおつかいを頼まれて外出していた
私が出かけている間に両親は殺された。

のちに逮捕された犯人が供述した事。
《ベビーベッドやベビー用品を見て殺す夫婦を間違えた》らしい。

私たち自宅は戸建ての集合住宅で
犯人が殺す予定だった夫婦は
私たち家の次の通りに住んでいる夫婦だった。
通りを間違えただけ。家の位置は真正面。
殺されるはずだった夫婦は命拾いしたんだ。

事件が一段落して.私の傷は癒えないまま
私は結実を出産した。
結実がいなければ私はどうなっていたか分からない。
もしかしたら死んでいたかもしれない。
この世にとどまれたのは結実がお腹の中にいてくれたからだった。
私が生きているのは紛れもなく結実のおかげ。

結実を出産した日から私は結実を守ろうって
必死になった。
結実には父親がいない。
だから私が結実を守らないといけない。
そう思う事が出来た。
結実は私の行動の全ての力になってくれた。
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