mariage~酒と肴、それから恋~《7》
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それから一回店を訪れたけど、加地くんには会えなかった。

加地くんとまた会えたのは、2ヶ月くらい過ぎたころ。

あー、今週も忙しく、よく働いたぁ。
寿退職した同僚の穴埋めの人員が、ようやく来週入社する…って、やっとかよ!しんどかった~。
あー、でも、仕事教えるのも大変なんだよな~。

来週からは、今週とは別の忙しさが待っている。
だから今夜は、滋養強壮に行かなくっちゃ。

ってことで、やって来た。
赤いのれんの中華料理店の入り口でばったり居合わせた。

ラフなスウェット姿の黒髪クールな塩顔男子。

「あ!久しぶり~」
手を上げて挨拶すると、

「あ、どうも」
加地くんもあたしに気づいて、小さく頭を下げた。

2か月ぶりでも、あたしのこと覚えててくれた。
良かった。

店に入ると、いつも通り元気な栄子さんが迎えてくれた。
「あらー!なごみちゃん、加地くん、いらっしゃい!カウンター空いてるからどうぞ!!」

カウンターがちょうど並びで2席空いていた。

「餃子、餃子♪」
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