キミイロ
「またか…」


「今回は、雨宮製薬の社長の息子だそ、
佐々木製薬は雨宮製薬と合併するんだ」


あ、雨宮!?

私はそう思ったけど

……まさかね……

私は

雨宮涼先輩のことが好きで、お見合いなんて
本当はしたくないのに…………

ーーーーーー学校ーーーーーー
私が通うのは
桜坂高校

創立150年を越えている

でも、新入生はあとを絶たない私は教室に入ると真っ先に

「萌香ー!遅ーい!!!」

と、ぶつかってきた

愛佳だ



「ごめんごめんお詫びに美味しいケーキ屋
 一緒に行こ!」


「うん!」


そんな話をしていると


「キャー!涼さまー!」


と、廊下の方から女子たちの声が聞こえた

ってことは、涼先輩がいる!?

私は急いで廊下を覗くと


やっぱりいた………!

すると、先輩とバッチリ目が合って

ニコッと微笑んでくれた

私の目が一瞬でハートになった

茶色いくせっ毛の髪の毛

くりんとした焦げ茶の瞳

スラッとした身体

惚れない女子は誰もいない


愛佳は、別だ


「萌香、無理に決まってるでしょ!目がハートになってるぞー」

あ、そうだった、愛佳はリア充だった

しかも、学校中に知れ渡る

バカップルだ


暇があれば彼氏のところに行き、

いちゃいちゃしたら、
人前気にせず

ハグをして、

その周りのみんな呆れ顔

でも、
結構学校の人気者っていうか…

名物?なのかな

羨ましがりながらそんなことを考えてたが…

やばい。お見合いがあるんだしかも、金曜日に、顔合わせ………そう

食事会がある!

まぁ、マナーは、バッチリだから心配することはないか…

ーーーーー金曜日ーーーーー
やばい…緊張はやっぱりするな……

5回目とはいえ、どんなひとかな…………

私とお父さんは

会場で待ってると

ガチャッ

ドアが開いた

その瞬間私は、目を見開いた。
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