三日間の幸福
「それは・・・どういう意味で。」

私が俯きながら小さく聞き返す。

「意味って・・・」

平良は視線を横にずらして髪をクシャクシャに掻く。

時間が過ぎていく。

平良は鼻でゆっくり深呼吸したかと思うと、また私をまっすぐ見た。

あれ、平良ってこんな顔するんだ。

初めて見るかもしれない。
こんな顔だったっけ。

「結婚しよう。」

それは、二度目の平良からのプロポーズだった。

でも10年前とは全然違って私の心に響いた。

私は平良の目を見て頷く。
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