金魚占い ○°・。君だけ専用・。○.
「手伝って……はいっ!(笑)」

瑠璃はそう言うと、テンポ良く私に浮き草をパスしてきた。

「えっ…!えーーーと、どうすんの?」

「そこのホースで少し洗って、そっちの綺麗な洗面器に並べて。」

そう言うと、また次の浮き草を手渡してくる。

浮き草と一緒に触れる瑠璃の手は、冷んやりして夏の暑さに心地が良い。

私が両手で受け取る浮き草を、片手で拾う瑠璃の手のひらは、やっぱり男の子で…少しドキッとする。

大きくて指がとても長い。

時々…瑠璃が祓う手から、飛び散る雫に私は目を細めた。

とても…幻想的で…美しい。

蒼白い光の照明が、瑠璃にはすごく似合う。

まるでクレーンゲームのアームのように、指先に浮き草の根っこを引っ掛けて、瑠璃は私の方へ向き直る。

「ひとつ、ぷにょにょにプレゼント♡」

「いいのっ。 嬉しい。
浮き草あると可愛いっ♡ぷにょにょ、きっと喜ぶっ!
あっ……水槽の砂利。
キラキラしたアレ、あれも買っちゃおうかな。」

私はレジ前のアクセサリーコーナーに目を向けた。

「ぷにょにょのお家、可愛くしてあげたいの(笑)」

「まるで…自分の子供みたいだな。(笑)」

「 ……………。」

「過保護になりそうで心配だよ。愛しすぎる母親……。
金魚なんて、ほっとく方が長生きするよ。」





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