金魚占い ○°・。君だけ専用・。○.
 “ 恋の始まり”
 “ 運命の糸”

私は瑠璃の占いを思い出して、やっぱりおかしくて一人笑いをしてしまう。 

そして、夏空に深呼吸をひとつ。

いつか…未来が見えるまで、ちゃんと生きていこう。 

瑠璃。

広斗。

おかしいよね、なんだか真逆の2人に癒されていく。

どんな明日も、未来が見えて来るまで…もう死にたいなんて思わない。

勝手に死ねない。

“ 助けてくれてありがとう。

生きててよかった。”

私は広斗にメッセージを送った。

“ もう、助けないからなっ!”

広斗の無愛想な返事の裏側の優しさに、私は笑い泣きで涙を拭った。

心が波打つ。

強くなったり…弱くなったり…

そっと心地よい距離で引いて行く…波の優しさ。

強い力で守ってくれようと…満ちる波の優しさ。

そんな心の波に戸惑いながら、私は家に帰ることにした。

ぷにょにょの様子を見たいから、帰ることにした。

昨日、一晩。

“あぶく”で…瑠璃の隣で考えた答え。

辿り着いた答えは、ママは私よりずっと孤独なのではないだろうか…ということ。
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