金魚占い ○°・。君だけ専用・。○.
そして…そして…

私、ここからどぉーーしたらいいのっ!

動けない。

あっ!…風船っヤバっ!!

私は手首のヘリュウム風船を抑えようとするけれど…上手くいかないっ。

風っ…風に揺れて、マズイってばっ…支柱からはみ出しちゃうっ!


「 で。 菜乃は、ここで何してんの?」

「 きゃっーーーーーっ!!」



  見つかったじゃーーんっ (ToT)



「きゃーーーーじゃねぇだろっ。
いつから居んのっ?(笑)」

広斗は、おかしそうにクスクス笑うと風船の紐を短く巻いて私に差し出した。

「 今。…う〜んさっき。ちょっと前。」

私はオズオズと広斗の顔を見上げる。

きゃーーーーと悲鳴を上げて思わず、しゃがみ込んでしまった…らしい。

「はい。ホラっ…」

広斗は私と同じ目線にしゃがむと、もう一度
風船の紐を持つ手で私の肩をつついた。

「あ……どーも。ありがと…」

「何で…(笑)菜乃が居るんだよ。変なヤツっ。(笑)」


  こっちのセリフーーーーっ!


何でこんな所に広斗がいて、よりによって…別れ話の最中で…しかも…

  チューまでしててーーーーっ!

    (; ̄ェ ̄)……。

と、私の心の声が聞こえたのか…私の顔に血が昇り過ぎていたのか…。

広斗は声を上げて笑った。

    


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