卒業まで100日、…君を好きになった。
家族なのに、それってどうなんだろう。
寂しすぎるんじゃないの?
「俺もえらそうなこと言えないんだけど」
「平くん……」
「わかんねーってイラついてるのって、結局逃げてるだけだもんな」
ひとりごとのように呟いて、平くんはポケットからお守りを出し顔の前にかかげた。
さっき買っていた、学業成就の青いお守りだ。
たぶん弟の聡くんにあげるやつ。
わたしも同じお守りをバッグから出した。
夜風に揺れるふたつのお守り。
お父さんだけじゃない。
わたしは拓のこともわからないままでいる。
このままじゃダメだと思うし、このままでいたくないって気持ちも確かにあるけど、でも……。
「恐いなぁ……」