一級建築士の萌える囁き~ツインソウルはお前だけ~
「長嶺教授、お久しぶりです」

海音と萌音は、近くで軽く昼食を摂ったあと、社用車でN大学に向かいそのまま長嶺教授の研究室に来ていた。

「ああ、海音に萌音。久しぶり。会いたかったよ。海音、萌音の仕事ぶりはどうだね?足を引っ張ってはいないか?」

「素晴らしく仕事が早く、正確で助かっています。今回の看護学科のリフォームも萌音さん中心にやってもらおうと思っています」

思ってもみなかった申し出に、萌音の瞳孔が大きく開いた。

「萌音、俺は長嶺教授に話があるから、先に看護学科の野瀬教授のところに行ってくれるかな?」

゛野瀬教授゛

と聞いて、ますます萌音の胸は高鳴る。

運命の片割れの講義をしてくれた野瀬先生。

萌音が通った大学の教授とはいえ、学部が違うから全くといっていいほど接点はなかった。

゛恋に迷う今、この時に先生に会える゛

萌音は、大きな期待を胸に

「わかりました」

と返事をして長嶺教授の研究室をあとにした。

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