一級建築士の萌える囁き~ツインソウルはお前だけ~
「N大学?なんの用事?」

海音から今日の午後にN大学に一緒に行ってほしい、と言われた萌音は製図を書く描く手を止めて海音を見た。

「医学部看護学科の内装リフォームの件で打ち合わせがあるんだ」

゛看護学科゛

と聞いて、萌音の瞳が輝く。

「行く。行きたい」

「そうだろうと思って誘ってみた」

一夜開けて、海音と萌音の痴話喧嘩がおさまったと知った周囲のスタッフは、生暖かい目で二人を見ていた。

「まあ、まあ、早期に仲直りできて良かったよ。バディは元に戻しても、しばらく席はこのままね」

中武主任の言葉に、海音は不服だと意義申し立てをしたが相手にされなかった。

それでも、バディの件は了解してくれたのだからよしとしよう。

萌音の隣の席は中武主任で、周囲には桜としのぶがいるのは安心だ。

「じゃあ、昼食がてら外に出て、そのままN大学だ」

「了解」

萌音は再度、目の前のパソコンに写し出されているCADの製図に目を戻した。

真剣な眼差しは、綺麗で凛としている。

゛萌音を誰にも渡したくない゛

決意を新たに、海音は自席に戻って午後からの計画に目を通した。
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