一級建築士の萌える囁き~ツインソウルはお前だけ~
『ずるい、それなら俺にも萌音ちゃんを口説く権利を下さいよ、長嶺教授』

どさくさに紛れて便乗しようとする津村は

『あー、君は女癖が悪いと聞いたからダメだな』

と長嶺教授に一笑されていた。

このとき程、真面目に過ごしてきて良かったと思ったことはない。

運命の片割れを堂々と手にするためにはまずは両親の信頼を得ることが大切なのだ。

『いつなら萌音さんを口説いてもいいですか?』

引く気のない海音の様子に真剣さを感じ取ったのか、長嶺教授は真面目に答えてくれた。

『萌音が大学を卒業したときに、君がある程度の実績を修めていたら許そう』

と。

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