たとえ君が・・・
渉が乱暴に病室の扉を開けると理恵の多香子を呼ぶ声が聞こえた。
「点滴前にパニック発作を起こしました。意識ありません。」

渉はすぐに多香子のそばに近づく。
真っ青な顔をして意識のない多香子の体に触れる。

渉は足まで震えている自分に気が付いていた。

過去の経験が渉に恐怖を与える。

救えないかもしれないんじゃないかという不安で体が震える。
でも、彼女を支えられるのは自分しかいない・・・。


「バイタル確認して。可能なら検査に入ります。」
「はい」
「了解」
渉の判断に朝陽と理恵もすぐに反応をする。

多香子を救いたい気持ちは理恵も朝陽も一緒だった。
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