かりそめ婚ですが、一夜を共にしたら旦那様の愛妻欲が止まりません
あぁ、今日は一日だめな日だったな……。
誰だって生きていればついてない日くらいある。けれど大事なピンバッジをなくすなんて史上最悪のトラブルだ。
売れ残ったケーキがあれば買って帰ろうかなんて気持ちもすっかり消え失せ、心底私は沈んでいた。
閉店後、パティスリー・ハナザワへ訪れるとすでに店じまいしていて、売り子さんから恭子さんは事務所にいると聞いて顔を出す。
「お疲れ様です」
「あ、芽衣さん、お疲れ様。なんだか疲れた顔してるけど……大丈夫?」
私が声をかけると、いつもの笑顔で恭子さんが出迎えてくれた。疲れた顔をしてクライアントのところへ来るなんて、ますます自分が嫌になる。
「すみません。あの、先日いただいた売り上げデータの書類なんですけど、もう一度印刷してもらうことできますか?」
間違ってシュレッダーにかけたなんてとてもじゃないけど言えない。けれど、恭子さんは理由も尋ねることなく快く了承してくれた。
「ちょっと待ってね、あら? いつも胸につけてるピンバッジ、どうしたの?」
ギクリ。
恭子さんは目敏い。ピンバッジのことに気づくなんて予想外だ。
「それが……」
私は正直に失くしてしまったことをぽつりぽつりと話した。
誰だって生きていればついてない日くらいある。けれど大事なピンバッジをなくすなんて史上最悪のトラブルだ。
売れ残ったケーキがあれば買って帰ろうかなんて気持ちもすっかり消え失せ、心底私は沈んでいた。
閉店後、パティスリー・ハナザワへ訪れるとすでに店じまいしていて、売り子さんから恭子さんは事務所にいると聞いて顔を出す。
「お疲れ様です」
「あ、芽衣さん、お疲れ様。なんだか疲れた顔してるけど……大丈夫?」
私が声をかけると、いつもの笑顔で恭子さんが出迎えてくれた。疲れた顔をしてクライアントのところへ来るなんて、ますます自分が嫌になる。
「すみません。あの、先日いただいた売り上げデータの書類なんですけど、もう一度印刷してもらうことできますか?」
間違ってシュレッダーにかけたなんてとてもじゃないけど言えない。けれど、恭子さんは理由も尋ねることなく快く了承してくれた。
「ちょっと待ってね、あら? いつも胸につけてるピンバッジ、どうしたの?」
ギクリ。
恭子さんは目敏い。ピンバッジのことに気づくなんて予想外だ。
「それが……」
私は正直に失くしてしまったことをぽつりぽつりと話した。