愛は、つらぬく主義につき。 ~2
6-2
「あたしの隣りが哲っちゃん達で、真の隣りがおじいちゃん達でしょ。向かいは紗江んちと相澤さんファミリーだよねー」

風も温い薄曇りの休日。タブレットを使い真と席次表を作成中。
こじんまりな人数だから、式のあとの食事会はパーティルームでひとつの大きなテーブルを囲むスタイル。やっぱり近くで顔を突き合わせて和気あいあいと・・・が理想だし。

「・・・よくよく考えたら紗江んち以外、まるまる極道一家だよねぇ」

席順を埋めていきながら思わず唸っちゃう。

新郎新婦に、臼井家、遊佐家、榊。相澤ファミリーに、シノブさんと由里子さんの中根兄妹、ユキちゃんと藤さんの藤代兄弟。オオカミの群れにヤギの家族が遊びにくるカンジ?

「んー? オレらの同級生が来るのは言ってあるし、みんな分かってるって」

真は事もなげ。

紗江のダンナさんもまさか、総代に組長、若頭、若頭代理、代理補佐が全員集合の式に呼ばれたなんて夢にも思わないだろうなぁ・・・。イケメン揃いだし、それっぽく見えないから大丈夫かなぁ。ついうっかり迫力がにじみ出ちゃったりしないかなぁぁぁ。


あとはもう神のみぞ知る。・・・かな?
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