愛は、つらぬく主義につき。 ~2
初日の出を拝むために早めに自室に引き上げたおじいちゃんおばあちゃんを除いた6人で、年越しの挨拶をするのも毎年の恒例。

遠くから夜の静寂に伝い渡ってくる、除夜の鐘を耳に拾いながら哲っちゃんちに戻り。遊佐の温もりに包まれながら眠りに落ちてく。








初夢は見たような見なかったような。
ぼんやり目が醒めたら横に遊佐の顔がある。

今は一緒にいるのが当たり前みたいに思えてても。
本当は。こうしていられるのは奇跡だったかもしれない。

だからなおさら愛しくてしょうがないの。
前よりね、ずっとずっとあんたを愛してる。

仁兄も哲っちゃんもママも。榊も、おじいちゃんおばあちゃんもお父さんも。
みんな愛してるってココロから言える自分を。

自分で力いっぱい抱きしめたくなる。


そんなシアワセを噛みしめられるのは遊佐がいてくれるから。・・・なんだからね?




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