愛は、つらぬく主義につき。 ~2
「オレ達はどうにもしてやれないけどさ。もしなんかあった時、真っ先に宮子がオリエさんを支えてやりな。たぶんそれが一番の助けになんだろ、相澤代理の」
指で目尻を拭ってくれた遊佐が優しく笑う。
「高津の動きは俺も気にしておく。言っとくが、“一ツ橋の虎徹”を見くびるなよ。あの人も本気じゃねぇから高津はまだ生きてる、・・・そういうことだからな」
どこか不敵に仁兄が。
二人の言うとおりだ。胸の内で深呼吸した。
相澤さんを信じて、織江さんの力になる。あたしにできることを考えよう。本家の娘の立場が役に立つなら、いくらでも利用する。お父さんや哲っちゃんに泣きついてでも!
ねぇ遊佐。
本当は。
高津さんの気持ちも分かる気はするよ。
遊佐の脚を轢いた人間は、何も失ってない。あんたの人生を台無しにしといて、のうのうと生きてる。・・・そう思うときの、あの耐えがたい絶望感を。あたしも消せずにいるから。
囚われたまま生きる方が苦しいのに。どうして高津さんは。
でも問いかけを、そっとココロの奥底に仕舞った。・・・今は。
「・・・うん、そうだね。あとで織江さんに、いつ遊びに行っていいか電話してみる」
「そうしてやりな。相澤代理も、新年の挨拶回りでしばらくは忙しいだろうしさ」
わざと明るく言ったのを。目だけで笑い返した遊佐は、あたしを引き寄せて頭の天辺にキスを落とす。
「他人の心配もいーけど、宮子の一番はオレだって忘れてない?」
「そうだっけ?」
薄らとぼけて。「哲っちゃんの次くらいじゃなかったっけ?」
「へぇ・・・、そんなコト言っていーの」
あ。イジワルな顔。・・・なんかそれ、もうクセになりそう。
「明日、紗江と会うついでに初詣行こうと思ったんだけどさぁ? 一番じゃないなら、オレと行ってもつまんないよねぇぇ?」
キレイなカオした悪魔が、したり顔でほくそ笑んでる。
ウソです、許してってばぁっ、遊佐~~。
指で目尻を拭ってくれた遊佐が優しく笑う。
「高津の動きは俺も気にしておく。言っとくが、“一ツ橋の虎徹”を見くびるなよ。あの人も本気じゃねぇから高津はまだ生きてる、・・・そういうことだからな」
どこか不敵に仁兄が。
二人の言うとおりだ。胸の内で深呼吸した。
相澤さんを信じて、織江さんの力になる。あたしにできることを考えよう。本家の娘の立場が役に立つなら、いくらでも利用する。お父さんや哲っちゃんに泣きついてでも!
ねぇ遊佐。
本当は。
高津さんの気持ちも分かる気はするよ。
遊佐の脚を轢いた人間は、何も失ってない。あんたの人生を台無しにしといて、のうのうと生きてる。・・・そう思うときの、あの耐えがたい絶望感を。あたしも消せずにいるから。
囚われたまま生きる方が苦しいのに。どうして高津さんは。
でも問いかけを、そっとココロの奥底に仕舞った。・・・今は。
「・・・うん、そうだね。あとで織江さんに、いつ遊びに行っていいか電話してみる」
「そうしてやりな。相澤代理も、新年の挨拶回りでしばらくは忙しいだろうしさ」
わざと明るく言ったのを。目だけで笑い返した遊佐は、あたしを引き寄せて頭の天辺にキスを落とす。
「他人の心配もいーけど、宮子の一番はオレだって忘れてない?」
「そうだっけ?」
薄らとぼけて。「哲っちゃんの次くらいじゃなかったっけ?」
「へぇ・・・、そんなコト言っていーの」
あ。イジワルな顔。・・・なんかそれ、もうクセになりそう。
「明日、紗江と会うついでに初詣行こうと思ったんだけどさぁ? 一番じゃないなら、オレと行ってもつまんないよねぇぇ?」
キレイなカオした悪魔が、したり顔でほくそ笑んでる。
ウソです、許してってばぁっ、遊佐~~。