かりそめ夫婦のはずが、溺甘な新婚生活が始まりました
この旅行の計画も、洋太と沢渡さんに助言を受けた。浴衣レンタルは沢渡さんから教えてもらったものだ。
『なぁ、将生。俺と浩美さん、うまくいってたよな? 仕事も楽しそうにやっていたよな?』
「あぁ」
『だよな。……だったらどうして急にあんなこと言ったんだろ。理由も話してくれないし』
電話越しからでも、洋太がひどく落ち込んでいるのが伝わってくる。なにか声をかけたいのに、なんて言ったらいいのかわからない。それほど俺も動揺しているのかもしれない。
『俺……こんなに誰かを好きになったのは初めてなんだ。きっともう二度と浩美さん以上に好きになれる相手とは、出会えないと思う。そんな彼女を失うことになったら俺、生きていく自信がない』
弱気なことを言う洋太に、俺までつらい気持ちになる。
「洋太、一度落ち着け。大丈夫、なにか事情があるんだよ、きっと。……連休が明けたら俺からも沢渡さんに聞いてみるから」
『将生……』
「だから元気出せよ。……生きていく自信がないなんて言うな。洋太がいなくなったら、俺こそ生きていけなくなるだろ?」
するとやっと洋太から笑みが零れた。
『将生は俺の恋人かよ』
「似たようなもんだろ? ビジネスパートナーであり、親友なんだから」
洋太を元気づけたい一心だったが、らしくないことを言うのは非常に照れくさい。電話でよかったと思う。
「戻ったらゆっくり話を聞くから」
『……ありがとう。おかげで少し落ち着いた』
それを聞いて、俺もホッと胸を撫で下ろした。
『なぁ、将生。俺と浩美さん、うまくいってたよな? 仕事も楽しそうにやっていたよな?』
「あぁ」
『だよな。……だったらどうして急にあんなこと言ったんだろ。理由も話してくれないし』
電話越しからでも、洋太がひどく落ち込んでいるのが伝わってくる。なにか声をかけたいのに、なんて言ったらいいのかわからない。それほど俺も動揺しているのかもしれない。
『俺……こんなに誰かを好きになったのは初めてなんだ。きっともう二度と浩美さん以上に好きになれる相手とは、出会えないと思う。そんな彼女を失うことになったら俺、生きていく自信がない』
弱気なことを言う洋太に、俺までつらい気持ちになる。
「洋太、一度落ち着け。大丈夫、なにか事情があるんだよ、きっと。……連休が明けたら俺からも沢渡さんに聞いてみるから」
『将生……』
「だから元気出せよ。……生きていく自信がないなんて言うな。洋太がいなくなったら、俺こそ生きていけなくなるだろ?」
するとやっと洋太から笑みが零れた。
『将生は俺の恋人かよ』
「似たようなもんだろ? ビジネスパートナーであり、親友なんだから」
洋太を元気づけたい一心だったが、らしくないことを言うのは非常に照れくさい。電話でよかったと思う。
「戻ったらゆっくり話を聞くから」
『……ありがとう。おかげで少し落ち着いた』
それを聞いて、俺もホッと胸を撫で下ろした。