A Z T E C | 年上ドクターの甘い診察


面倒ばかりかけている自分も嫌だし、
変われない自分が一番嫌だった。


そんな風に考えると、負の連鎖が始まる。


マイナスなことばかりが頭に浮かび、
どんどん自分に自信がなくなってきちゃう。



ーー先生の声が遠のいていく。



幼い頃、なぜ私だけカラダが弱くて、
皆と同じようにできないのか、


悩んだ日々があった。


杏のまわりに見えない線が引かれていて、


その中にいる自分だけが、
特別扱いされている気がした。


我慢したり、楽しめないことがあるのも
もちろん辛かったけど、


それ以上に苦しかったのは、
周りから飛んでくる素直な言葉。



子どもの頃は誰でも、
思ったことを正直に伝える。


「杏ちゃん、今日も外で遊べないの?かわいそうだね…」

「お前ずっと休んでたくせに、何で手伝わなきゃいけないの?めんどくさ〜」


“私のこと気を遣いながら、他の皆も本当はかわいそうとか面倒くさいって思ってるのかな…“


表ではなんともないように振る舞っていても、心の中ではいつも泣いていた。

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