ラストトーク〜君がページをめくる時〜
「よかったらどうぞ」

おばあちゃんが微笑むと、「スイカだ!」と目を輝かせながら、茜ちゃんと智絵くんがおばあちゃんの近くへ向かう。

「夢芽、さっき何を言おうとしてたの?」

光矢くんが首を傾げる。私は「何でもないよ」と微笑み、星が輝く空を見上げる。もうすっかり見慣れた空。あと何度みんなとこの空を見られるんだろう……。

言えるわけない。線香花火はまるで私たちの過ごす時間だなんて……。



夏休みが終わり、みんなは自分の夢のために就職試験などで忙しくなった。私は小説家として働いているから、進路は決めなくていい。でもみんなは違う。それぞれ夢があるから……。

そして、最後の文化祭や遠足をみんなと過ごし、冬を迎えて年が明けた。

「……あっ、もう新年か」

小説を書いていた私は、耳に入ってきた除夜の鐘にキーボードを叩く手を止める。窓の外を見ると、ふわふわした雪が舞い落ちていった。
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