シンデレラには····程遠い

お父さんは、
「一緒に暮らす事を認めよう。
鈴香が卒業までに二人の気持ちが
変わらずにいるのなら
卒業後の入籍も認めよう。」
と、言ってくれた。

絢斗さんは、
「ありがとうございます。
大事な娘さんを
私におまかせ頂きまして
本当にありがとうございます。」
と、頭を下げるから
私も一緒に頭を下げた。

それからは
私はお母さんとお昼の準備をして
お父さんと絢斗さんは
話をしていた。

主に絢斗さんの仕事の話で
快斗さんの話しもしていた。

お母さんから
「風花ちゃん、知っているの?」
と、訊かれて
「あっ、言ってない。」
と、騒ぐと笑っていた。

でも、出会いは風花からなんだと
話して、風花のお店のオーナーが
絢斗さんだと伝えた。

「あまりにも綺麗で
  言葉が出なかったの」
と、言う母に二人で笑った。

楽しそうに父と話す絢斗さんに
少しびっくりしていると
ん?と言う顔をして
「鈴香のお父さんは、
話がしやすい。
聞き上手な方だと思う。」
と、言うから
「あら。いつもこんな感じなのね。」
と、母。
「うん。私が思っているのが
わかるのかな?」
と、言うと
「鈴香は、わかりやすい。」
と、言う絢斗さんに皆笑っていた。

美味しい物を沢山食べている
絢斗さんだが
私の手料理もお母さんの手料理も
とっても美味しそうに完食する。

そんな絢斗さんを
お父さんは、気にいったようで
「また、おいで。」
と、言ってお母さんから
「あら?会いたくないって
言ってませんでした?」
と、冷やかされていた。



この時·····
弟の葉瑠の事を話し忘れていて
後で叱られる事に。
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