シンデレラには····程遠い
💬海外の方との会話は『 』で表しています。



パーティーは、19時からはじまる。

30分程遅れて会場にはいると
真っ暗の中で、オーナーの挨拶は
終わっていて風花と西野さんが
ステージで挨拶をしていた。

真っ黒のドレスを着た風花
スラリとした体型にとても似合う
背中は大きく開いていて
腰には、大きなリボン
腕はシースルーで、
本当に綺麗
堂々と挨拶をしている風花に
見惚れる。

風花の挨拶が終わると
西野さんの乾杯で
パーティーがはじまり
風花は西野さんと挨拶に
回っていた。

今日は、オーナー も
見えているらしいが
一緒にはいなかった。

半分程、挨拶をすると
風花は、ピアノそばに行き
一礼してから座り
曲を弾きはじめる。

素人の私だけど
すごく綺麗な音色に
聞き入ってしまう。

そっと隣に立つ人に目を向けると
西野さんで。
あっと、思っていると
唇に指を立てたから
笑いながら頷いて
頭を下げると
西野さんも頷いてくれた。

風花が二曲弾き終わると
西野さんに挨拶をして
会場を後にしようとすると

受付の所で
海外の方と受付の人が
なにやら話をしている

受付の方は英語で
海外の方はフランス語だ。
「どうされましたか?」
と、受付の方に訊ねると
「中に入りたい?みたいで」
と、言われたから
「そうですか」
と、言って鈴香は、
『どうされましたか?』
と、海外の方にフランス語で
訊ねると
『あ~、良かった。
あなたは、フランス語がわかるのですね。』
『はい。少しですが。』
『いえ、すごく綺麗な発音です。』
『ありがとうございます。』
『先程、ピアノの音色がきこえて
とても素晴らしかったので
どなたが弾いているのか
訊ねたのです。』
『そうなんですね。
ピアノの奏者は、山本と言う女性です。
あなたはピアノを弾かれるのですか?』
『はい。私もピアノを弾きます。』
『そうですか。ですが、彼女は
今日は、この二曲しか予定されて
いません。』
『そうですか。残念です。』
『日本には、何日か滞在しますか?』
『はい、仕事もありまして
   一週間ほど。』
『それでしたらライナスと
言うお店で彼女は、ピアノを
弾きますよ。
いかれて見てください。』
『ライナス?そうですか····
一緒に行っては貰えませんか?』
『えっ、私が?』
『ダメですか?』
『そうですね。わかりました。
私は、学生の身ですので。
いつでしたら行けますか?』
『学生さんですか?
明日はいかがですか?』
『明日?明日でしたら大丈夫です。』
と、言うと
その男性は、『良かった』と言った。

男性は、アレクシさん(25歳)
と、言う方だった。

その後は、受付の人にお礼を
言われたが、私はお話をしただけです。
と、伝えた。

風花には、アレクシさんの話をして
明日一緒に行く事を伝えた。
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