ラヴシークレットルーム Ⅰ お医者さんとの不器用な恋
それまでは真面目一筋だった私
”いい大学に入れば自分が好きな職業を選ぶ事ができるはず。目指せ、バリバリのキャリアウーマン!” と自分に言い聞かせ、まだ小学生の頃から自分で自分を褒めてあげたい位、勉強に没頭した
結果、某国立大学外国語学部に進学し、念願だった” 世界中を渡り歩く仕事” ができる大手貿易商社に就職する事ができた
そうやって
筋書き通りの人生の勝ち組列車に乗り込んだ私
仕事も順調に進み始めた
受験勉強に没頭した高校時代には全く頭の中になかった恋という存在も・・・
大学3年の時に合コンで知り合った初めてできた彼氏と4年も付き合いが続いていた
25才に彼と結婚して
3年は子供を作らないでキャリアアップして
それから子供を一人だけ作って
産休、育休を取得後に職場復帰して
更にキャリアアップ
・・・これが私の踏み外すなんてことは決して許す事ができない完璧な人生のレールだった
けれども、25才の結婚まであと1年の私は
彼に二股どころか、三股をかけられてたのを知り
彼に真実を教えてって詰め寄ったら、簡単に捨てられ
私が作り上げた人生の勝ち組列車のレール上からあっけなく弾き飛ばされてしまう始末
挫折なんて言葉は私の中では有り得ない言葉だったのに
この歳になって初めて知った
だから
どうしたらいいのかわからなくて
ただただ先のみえない不安に襲われて
私の精神状態は
堕ちるところまで堕ちていった