一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》


怒った真由ちゃんが誰か適任がいないかとキョロキョロしながら声を上げると、帰る準備が終わった真木さんが手を挙げた。




「それなら適任がいる。さっき片瀬から連絡があって先方からはどうにか許してもらえたようだ。もうやがてここに戻ってこれるらしい。戻ってきたら報告書まとめないといけないから遅くまで残ると思う。」

「え?陽介さん本当!?じゃあ丁度良かったね!!紗江!片瀬くんに送って貰いなよ!!それなら私も安心してデートに行けるし!!ね!?」

「本人不在の中、勝手に決めちゃ悪いよ。それに彼だって予定もあるだろうし。」

『ありますよ、予定なら。』









先程までは居なかった人物の声が背後から聴こえて、振り返ると入り口には彼の姿。







「あ、おかえり片瀬くん。ほら、真由ちゃん片瀬くん予定あるってよ。だから本当に大丈夫。というか私みたいな巨漢な女なんて危なくないから安心してデートに行ってきて。惚気話は明日楽しみにしとくからっ!」



そう言って真由ちゃんに笑い掛けると、入り口に立っていた片瀬くんが少し怒った表情をしながらこちらへ向かってきた。

そして私達を通り過ぎて何故か私のバックを手に取るとそれを自分の後ろにやった。

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